【札幌版】ロードヒーティングの費用を徹底解説!|初期費用・維持費・融資制度について紹介2025.11.19
札幌の冬は長く、雪かきの負担や凍結による転倒リスクに悩む方も多いものです。
札幌での雪に関する悩みを軽減する方法として注目されているのが、ロードヒーティングの導入です。
ただし、設置費用や維持費は方式や面積によって大きく変わります。
本記事では、札幌でロードヒーティングを設置する際の費用相場や選び方のポイントを解説します。
札幌のロードヒーティングの費用の全体像について

札幌でロードヒーティングを設置する際の費用は、施工面積や方式(電気式・温水式・ヒートポンプ式)によって変動します。
一般的な住宅の敷地(約20㎡前後)であれば、40万〜90万円が目安です
| 方式 | 面積20㎡あたりの目安費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| 電気式 | 40万〜60万円 | 設置しやすく小規模向き |
| 温水式 | 50万〜80万円 | 広範囲の融雪に強い |
| ヒートポンプ式 | 80万〜90万円 | 省エネ性能が高く環境にやさしい |
電気式は工事が簡単で後付けもしやすい一方、使用時間が長くなる冬季は電気代がかさむ傾向があります。
温水式は燃料費が必要ですが、駐車場などの広い面積の雪を溶かす力があります。
ヒートポンプ式は初期費用が高めでも、ランニングコストを抑えられる点が魅力です。
札幌のような寒冷地では、「どの部分の雪をどれくらい融かしたいか」によって最適な方式が異なります。
また、初期費用だけでなく、維持費やメンテナンスのしやすさも含めて検討すると安心です。
札幌でロードヒーティングの初期費用はどのくらいかかる?
ロードヒーティングの導入費用は、採用する方式や施工面積によって変わります。
札幌でよく使われる3つのタイプを、費用と特徴ごとに解説します。
電気式:設置しやすいが電気代に注意
電気式ロードヒーティングは、地面の下に埋め込んだ電熱線に電気を流して雪を溶かすタイプです。
構造がシンプルで、配管工事やボイラー設置が不要なため、後付け工事にも対応しやすいのが特徴です。
玄関アプローチや階段部分など、比較的狭い範囲に導入されるケースが多く見られます。
| 項目 | 内容・目安 |
|---|---|
| 設置面積(例) | 5㎡(玄関前など) |
| 初期費用の目安 | 30万〜60万円 |
| 特徴 | 工期が短く、設置しやすい |
| 注意点 | 電気代が高くなりやすい(使用時間が長い冬季など) |
設置の自由度が高く、スイッチを入れるだけで手軽に使える点は大きな魅力です。
メンテナンスの手間も少なく、長期間安定して使える方式ですが、電気代がどうしても高くなりやすいという側面もあります。
札幌のように冬が長く寒い地域では、玄関前などでピンポイントで雪を溶かしたい場所に向いているといえるでしょう。
温水式:広範囲に強く雪解けが早い
温水式ロードヒーティングは、ボイラーで温めた不凍液(温水)を地中のパイプに循環させて雪を溶かす仕組みです。
融雪力が非常に高く、駐車場やアプローチ、歩道など広い範囲でもムラなく均一に雪を溶かせるのが大きな特長です。
その分、設置にはボイラーや配管工事が必要となり、初期費用は電気式よりもやや高めになります。
| 項目 | 内容・目安 |
|---|---|
| 設置面積(例) | 5㎡〜20㎡(駐車場など) |
| 初期費用の目安 | 50万〜80万円 |
| 特徴 | 融雪力が高く、立ち上がりが早い |
| 注意点 | ボイラー設置・定期メンテナンスが必要 |
ボイラーで加熱するため立ち上がりも早く、積雪量が多い札幌の冬にもしっかり対応できます。
灯油やガスを燃料とするため、ランニングコストは燃料価格の影響を受けますが、広い面積を効率良く溶かすには最も安定した方式といえます。
メンテナンスとしては、不凍液の交換(3〜5年ごと)やボイラー点検が必要ですが、長期的な信頼性が魅力です。
ヒートポンプ式:省エネだが初期費用は高め
ヒートポンプ式は、空気や地中にある熱を取り込み、そのエネルギーで温水を作り雪を溶かすタイプです。
「電気を使う=電気代が高い」と思われがちですが、ヒートポンプは少ない電力で多くの熱を生み出す省エネ構造が魅力です。
環境への負荷が小さく、エコ志向の住宅や長期利用を前提とした物件に選ばれる傾向があります。
| 項目 | 内容・目安 |
|---|---|
| 設置面積(例) | 20㎡(駐車場など) |
| 初期費用の目安 | 80万〜90万円 |
| 特徴 | 省エネ性能が高く、環境に配慮 |
| 注意点 | 初期費用が高め/本体寿命が短め(10〜15年程度) |
初期投資はやや高めですが、運転効率が良く電気代を抑えられるため、長い目で見れば経済的です。
不凍液交換の手間はありますが、燃料の補給が不要で、操作も簡単です。
また、電気式よりも柔らかく雪を溶かすため、積雪の多い札幌でも環境負荷を抑えながら快適な融雪ができる方式として注目されています。
札幌でロードヒーティングの維持費はどのくらいかかる?
初期費用だけでなく、毎年の維持費も気になるところです。
電気式・温水式・ヒートポンプ式の年間コストをそれぞれ確認してみましょう。
電気式:年間の電気代は8~12万円
札幌のように冬の稼働期間が長い地域では、電気式は1㎡あたり4,000円前後/シーズンが電気代の目安となります。
例えば、駐車スペースが20㎡の場合、年間ではおよそ8万〜12万円ほどが想定されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 熱源 | 電気 |
| 主な維持費 | 電気代のみ |
| 年間費用の目安(20㎡) | 8万〜12万円 |
| メンテナンス | 基本的に不要(断線時のみ補修) |
メンテナンスの手間がほとんど無く、設置後も気軽に使える点が魅力です。
ただし、面積が広い場合や使用時間が長い日が続くと、どうしても電気代が高くなりがちです。
そのため、玄関前や階段など、限られた範囲での部分融雪に向いている方式といえるでしょう。
温水式:年間の灯油代は5~9万円
温水式における札幌での一般的な使用環境では、1㎡あたり2,500円前後/シーズン(灯油単価120円想定)が目安とされており、20㎡の場合は年間5万〜9万円ほどになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 熱源 | 灯油(またはガス) |
| 主な維持費 | 灯油代+ボイラー点検・不凍液交換 |
| 年間費用の目安(20㎡) | 5万〜9万円 |
| メンテナンス | 不凍液交換(3〜5年ごと)・ボイラー点検 |
燃料費が比較的安く、広範囲を効率よく融雪できるため、コストと性能のバランスが良い方式です。
ただし、ボイラーの設置スペースや定期点検、不凍液の交換など、多少の維持管理が必要になります。
ヒートポンプ式:年間の電気代は4~7万円
札幌のような寒冷地でも、ヒートポンプ式は1㎡あたり2,000円前後/シーズンと比較的安価に運用可能で、20㎡の場合は年間でおよそ4万〜7万円ほどが目安になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 熱源 | 電気(空気熱・地中熱) |
| 主な維持費 | 電気代+不凍液交換 |
| 年間費用の目安(20㎡) | 4万〜7万円 |
| メンテナンス | 不凍液交換(4年に1回程度) |
環境への負荷が少なく、長期的に見ると経済的な方式です。
一方で、初期費用は高めで、ヒートポンプの寿命も10〜15年ほどと限りがあります。
省エネ性を重視したい方や、長期運用を見据えるオーナーに適したタイプです。
【設置場所別】札幌でロードヒーティングの費用シミュレーション
札幌でロードヒーティングを導入する際は、設置場所によって費用が大きく変わります。
玄関や駐車場など、場所ごとの費用目安を見ていきましょう。
玄関アプローチ(5㎡程度)
玄関前やアプローチ部分は、毎日の出入りで必ず通る場所のため、雪や氷が残ると滑って転倒するリスクがあります。
札幌では特に、安全確保の目的でロードヒーティングを導入する家庭が多いエリアです。
面積5㎡ほどの場合、電気式・温水式のどちらにも対応でき、設置費用は30万〜60万円が目安となります。
アスファルト仕上げなら比較的安く抑えられ、コンクリートやレンガ調にすると見た目は良くなりますが、費用は若干かさみます。
| 項目 | 内容・目安 |
|---|---|
| 面積 | 5㎡(玄関前・アプローチ) |
| 費用目安 | 30万〜60万円 |
| 向いている方式 | 電気式・温水式 |
| 主な仕上げ | アスファルト・コンクリート・インターロッキング |
狭い範囲でも融雪効果は高く、朝晩の出入り時も安心です。
高齢の方やお子さまがいるご家庭では、転倒防止の観点から「最初に導入したい場所」として選ばれることが多くなっています。
駐車場(20~25㎡)
駐車場は積雪が多くなりやすく、雪かきの負担を減らすためにロードヒーティングを設置するケースが多く見られます。
20〜25㎡ほどの面積では、温水式またはヒートポンプ式が採用されることが一般的です。
設置費用の目安は、100万〜150万円です。
アスファルト舗装なら費用を抑えられ、コンクリート仕上げにすると強度や見た目の高級感が増します。
| 項目 | 内容・目安 |
|---|---|
| 面積 | 20〜25㎡(2台分の駐車スペース) |
| 費用目安 | 100万〜150万円 |
| 向いている方式 | 温水式・ヒートポンプ式 |
| 主な仕上げ | アスファルト・コンクリート |
広い面積を均一に温めるため、パイプの敷設ピッチやボイラー出力の調整も重要になります。
札幌のように降雪が多い地域では、「車の出し入れをスムーズにしたい」「除雪を最小限にしたい」と考える賃貸物件オーナーや、ご家族に人気です。
階段部分
階段は雪や氷が残ると特に危険な場所であり、ピンポイントでロードヒーティングを導入する効果が高い箇所です。
階段全体の面積は小規模(2〜3㎡程度)でも、段差の形状に合わせた施工が必要になるため、他の場所よりも作業の丁寧さが求められます。
費用の目安は20万〜40万円で、操作が簡単で立ち上がりが早い電気式が多く採用されています。
| 項目 | 内容・目安 |
|---|---|
| 面積 | 2〜3㎡(屋外階段) |
| 費用目安 | 20万〜40万円 |
| 向いている方式 | 電気式 |
| 特徴 | ピンポイント融雪・短時間稼働に最適 |
階段のみを電気式、玄関や駐車場を温水式にするなど、エリアごとに方式を組み合わせるケースも増えています。
朝晩の冷え込みが厳しい札幌では、少ない稼働時間でも十分な効果を得られるため、電気式は重宝されています。
札幌市の融資制度を活用しよう
札幌市では、ロードヒーティングの設置費用を少しでも抑えたい方に向けて、「融雪施設設置資金融資あっせん制度」を設けています。
当制度を利用すれば、最大300万円までを無利子で融資してもらうことができます。住宅だけでなく、事務所や店舗などを持つ法人も対象です。
融資の対象は、敷地内に固定式で設置するロードヒーティング・融雪槽・融雪機などで、既存設備の入れ替えや熱源の変更も認められています。
申込期間は毎年4月から11月末頃までで、融資が決定してから工事を始める必要があります。手続きは、市役所の雪対策室や取扱金融機関で行えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 融資限度額 | 最大300万円(無利子) |
| 対象者 | 札幌市内の個人または法人 |
| 対象工事 | 固定式のロードヒーティング・融雪槽・融雪機の設置または入れ替え |
| 申込期間 | 4月〜11月末(融資枠に達し次第終了) |
| 申込場所 | 札幌市役所 雪対策室/取扱金融機関 |
札幌でロードヒーティングの費用を抑えたい場合、当制度を上手に活用することで、導入時の負担を軽減できるでしょう。
失敗しない業者選びの3つのポイント

「ロードヒーティングはどの業者に頼めば安心なの?」と迷う方も多いでしょう。
ここでは、業者に依頼する際に意識したい3つのポイントを紹介します。
相見積もりで費用を比較する
ロードヒーティングの工事費は、同じ面積や仕様でも業者によって見積もり金額が異なることがあります。
そのため、複数の業者から見積もりを取り、費用の内訳を丁寧に比較することが望ましいです。
札幌では、電気式・温水式・ヒートポンプ式など施工方式によって価格差が出やすく、見積もりに含まれる項目も業者ごとに少しずつ違います。
特に、工事費と舗装費の区分、ボイラーやヒーターなど機器の費用、仕上げ材の違いなどを確認しておくと安心です。
後から「追加費用が発生した」といったトラブルを防ぐことにもつながります。
実績とアフターフォローを確認
ロードヒーティングは設置して終わりではなく、長期的なメンテナンスも欠かせない設備です。
そのため、業者を選ぶ際は施工実績の豊富さだけでなく、設置後のサポート体制が整っているかも確認しておきましょう。
札幌のように冬が長い地域では、シーズンごとにボイラーの点検や不凍液の交換が必要になることがあります。
信頼できる業者であれば、定期点検やメンテナンスの提案、万が一のトラブル時の迅速な対応など、アフターフォローにも力を入れています。
突然の不具合にも落ち着いて対処できることから、安心して長期間使用できるでしょう。
札幌の施工実績が豊富な業者を選ぶ
札幌の冬は気温が低く、積雪量も多いため、住宅事情を理解している業者を選ぶことが重要です。
ロードヒーティングは、地中の凍結深度や排水の傾斜、気温の変化に合わせたセンサー設定など、札幌ならではのノウハウが求められます。
豊富な知識や経験を持つ業者であれば、施工後も安定した融雪効果が期待できます。
また、札幌市内での施工実績が豊富な業者は、地域の補助金や融資制度にも詳しい傾向があります。
寒冷地特有の条件を理解した業者に依頼することで、長く快適に使えるロードヒーティングを実現できるでしょう。
まとめ
札幌でロードヒーティングを設置する際は、初期費用だけでなく、毎年の維持費や設置場所の条件も踏まえて検討することが大切です。
電気式・温水式・ヒートポンプ式のどれを選ぶかによって、費用だけでなく使い勝手や省エネ性も変わります。
また、札幌市の融資制度を上手に活用すれば、導入コストを抑えることも可能です。
札幌で安心して冬を迎えるために、自分の暮らしに合ったロードヒーティングを選びましょう。




